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ことばの、こつつぼ。”気持ちの居場所”をつくる小さな器。

形のないものを、そっと抱きしめるということ

人は、だれかを大切に思うとき、その気持ちをどこかに「しまっておきたい」と感じることがあります。

胸の奥がぎゅっとなるほど恋しかったり、ふとした拍子に涙が落ちてしまうほど寂しかったり。
「ありがとう」と言えた日もあれば、どうしても言葉がうまく出てこなかった日もある。

形のない感情ほど、手放し方が難しい。けれど、手放さずに抱えつづけることも、実はとても難しい。

そんなとき、ひとは“もの”の力を借りるのかもしれません。写真だったり、手紙だったり、使っていた小さな遺品だったり。それは、目に見えるという以上に、「触れられる」という安心をくれるからです。

今回いのりオーケストラがつくった新しい器、「ことばの、こつつぼ。」は、まさにその「触れられる安心」を丁寧にかたちにしたものです。

なぜ「ことば」なのか?

この骨壷につけられた名前には、すこし変わった響きがあります。

ことばの、こつつぼ。

いのりオーケストラの商品名はたくさんありますが、この“ことば”という単語がつくのは、珍しい。

理由はとてもシンプルで、しかしとても深いものです。

人は、大切な人をおさめるとき、必ずと言っていいほど「言葉」を添えます。

「ありがとう」
「またね」
「ごめんね」
「ゆっくり休んでね」

声に出して言える場合もあれば、心の中でそっとつぶやくだけの日もある。

けれど、そのひとことが、残された人にとって大きな支えになることがあります。

言葉は目に見えません。
残すこともできません。
けれど、心には、たしかにのこる。

だったら、その“のこった気持ち”に、ちいさな居場所をつくれないだろうか。

そんな願いから、この骨壷の名前が生まれました。

「器」というより、“気持ちのポケット”

「ことばの、こつつぼ。」は、一般的な骨壷のように重たい存在感はありません。

手のひらにすっと収まるサイズ。
陶器なのに、どこか柔らかい印象。
蓋を開けると、そっと深呼吸したくなるような、余白のある空間。

作り手は、「器というより、気持ちのポケットに近い」と言います。

ポケットという表現が絶妙だと思うのは、そこに“ただしまっておける場所”というニュアンスがあるから。

「急がなくていいよ。」
「ちゃんとしまっておいてあげるからね。」

そんな風に語りかけてくるような小さな安心が、この器には息づいているように感じます。

なでる骨壷_持ったイメージ

記憶をしまう手つき

この骨壷を手に取った人が、最初にするしぐさがあります。

それは “あたためる” こと。

手のひらで包みこむと、陶器の冷たさがゆっくりとぬくもりへ変わっていく。
その変化はほんの数十秒だけれど、その間に、心がすっと静かになっていくのがわかります。

あの日の声を思い出したり、言いそびれた言葉がふっと浮かんだり。

骨壷というよりも、記憶のスイッチがそっと入るような感覚です。

物を使っているというより、“気持ちの整理をしている”という感覚に近い。

あたたまっていく器を感じながら、人は自分と向き合うのかもしれません。

「毎日そばにいられる」という新しい祈りのかたち

かつて骨壷は、「遠くの霊園に静かに置かれるもの」でした。

けれど今の時代は、もっと身近で、もっと思いやりに満ちた選択肢が広がっています。

・お茶をいれるときに目に入る
・寝る前にそっと手を添える
・仕事から帰ったら「ただいま」と声をかける

そんな日々の中に、大切な人を思い浮かべる小さな瞬間がある。

「ことばの、こつつぼ。」は、その“日常の祈り”をそっと支える役目です。

仏壇に飾らなくてもいい。
祭壇をつくらなくてもいい。
生活の中に自然と置ける。

大切なのは、祈り方を“形式”ではなく、“気持ち”で選べること。

この小さな器は、そんな時代に寄りそった祈りの道具だと思っています。

ことばが居場所を見つけたとき、人はやさしくなれる

誰かのことを思うたびに、心がきゅっとなるのは悲しいからではありません。

それだけ大事にしていた証拠だからです。
そして、心の奥にしまわれたその気持ちは、決して悪いものではなく、むしろ人生を豊かにする大切な種のようなものです。

けれど、その種を抱えたままだと、うまく歩けない日がある。気持ちがあふれてしまうこともある。

だからこそ、“気持ちの居場所”は必要なのだと思います。

「ことばの、こつつぼ。」にそっと触れると、胸の奥がちょっと整うような気がします。

形のない気持ちは、居場所を与えられた瞬間、やさしく息をつきます。

そしてそのやさしさは、持ち主の心そのものを、ほんのすこし軽くしてくれるのです。

ことばのこつつぼが、あなたのそばでできること

・毎日の中に「思い出す」という行為をつくる
・言えなかった言葉を、ひっそりとしまっておける
・手のひらの中で、心を静かに整える時間をつくる
・亡くなった人や動物の存在を、優しい形で側に置く
・祈りを義務ではなく、自然な習慣にしてくれる

どれも特別ではありません。
だけど、それらが積み重なっていくと、人は少しずつ強くなり、少しずつ前に進めるようになります。

悲しみをうすくする道具ではありません。
忘れるための器でもありません。

それは
「そばにいていいよ」
「思っていていいよ」

と背中をなでてくれるような存在です。

最後に ─ 今日もそばに。ことばの、こつつぼ。

いのりオーケストラはいつも、
“やさしさのかたち”を探しています。

それは豪華さでも、高価さでもなく、驚かせるデザインでもありません。

触れたときに心が少し落ち着いて、置いた瞬間に空気が静まり、思い出したときに涙ではなく
「ありがとう」が出てくるようなもの。

「ことばの、こつつぼ。」は、そんな“静かなやさしさ”で満たされた器です。

あなたの大切な気持ちにも、どうか小さな居場所が見つかりますように。

今日もそばに。
ことばの、こつつぼ。

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